新コンセプトは“宇宙”!12月18日、東京・銀座5丁目に「ジャンポール・ゴルチエ 銀座店」がオープン/Jean Paul GAULTIER
メンズノンノ読者に質問。
“白地に紺のボーダーTシャツ”がアイコンとなっている著名人は3人いるが、さて、誰だろう?
1人は、画家のパブロ・ピカソ。2人目は、「CHANEL」創始者であるガブリエル・ココ・シャネル。そして3人目が、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)=「ジャンポール・ゴルチエ」デザイナーだ。
よく間違われるのだが、カナ文字のオフィシャル表記はゴルチェではなく、ゴルチエ。自身のブランドのほか、2004-05年秋冬から2011年春夏まで「HERMES」(エルメス)のレディス・プレタポルテ(既製服)のゲスト・デザイナーを務めていた(メンズはヴェロニク・ニシャニアン)。
カルチャー好きなメンズノンノ読者には、「コックと泥棒、その妻と愛人」(1989)、「キカ」(1993)、「ロスト・チルドレン」(1995)、「フィフス・エレメント」(1997)の映画衣装、と聞くと彼のデザイン趣向が掴めるかもしれない。
1976年に設立された「ジャンポール・ゴルチエ」は、パリ、ロンドン、ニューヨーク、東京、上海、香港など、これまで世界の主要ファッション都市19ヵ国に35店舗を出店している。
そして12月18日、新コンセプトを打ち出す世界初の旗艦店として、「ジャンポール・ゴルチエ 銀座店」が東京・銀座5丁目にオープン。
これまでの「ジャンポール・ゴルチエ 丸の内仲通り店」を、ラグジュアリーブランドが集積する銀座に移設・リニューアルしたかたちだ。
その新コンセプトとは、ブランドの核となるネイビーストライプを用いた、“宇宙”。
2層構造の店舗面積は約180平方メートル。1階レディスフロアの床には宇宙、天井には地球が浮び上がり、光線を発するカーテンを通って2階メンズフロアに上がると、天井と床が逆転。ショップ全体が宇宙空間となるという店舗演出だ。
この、銀座の喧騒渦巻く中の小宇宙に、メンズ、レディス、キッズのウエアにシューズ、アクセサリー、香水を加えたフルラインナップが揃う。
もちろん、ブランドアイコンであるボーダー・シリーズも充実。価格も1万円台からなので、ゴルチエを知るにはまずここから、というのもいいだろう。
店内はすべてインポート商品。
生地感、サイズレンジ、デザイン傾倒など、本場パリコレ・ブランドならではの空気をナマで感じ取れるはずだ。
ちなみに、ゴルチエ氏の華麗なるファッションキャリアのスタートは1970年、ピエール・カルダン氏にデザイン画を認められアシスタントとして採用されたことに始まる。そして、カルダン氏と同様、日本と、そして日本のアパレル企業と縁が深い。
1977年にカシヤマフランスS.A.と契約し本格的に世界戦略を始め、1981年には(株)オンワード樫山(現・株式会社オンワードホールディングス)とライセンス契約を締結。現在はオンワードグループの(株)フュージョンが同ブランドの国内インポーター(輸入会社)となり、世界初のコンセプトショップ「ジャンポール・ゴルチエ 銀座店」を手掛けている。
オープンに際し、ジャンポール・ゴルチエ氏(1952年4月24日/フランス・パリ生まれ)も来日。新店舗お披露目パーティでは、宇宙服のいでたちで開店を祝した。
そして、“ボーダーの魔術師”は日本市場に対する想いを以下のようにコメント。
「世界にさきがけて、“宇宙”をイメージした新しいコンセプトを日本で実現しました。30年関わりのある日本で、是非このコンセプトをやりたいと思っていたのです」
ジャンポール・ゴルチエ 銀座店
住所:東京都中央区銀座5-6-16銀座西五番館1、2階/TEL:03-6253-8710/営業時間:11:00~20:00/定休日:不定休
Text by Takafumi Hojoh