意識の高いメンズノンノ読者にとっては既知かもしれないが、先におさらいしておくと、最近よく聞くサスティナビリティ（sustainability）とは、地球環境を良い状態で保ち将来に引き継ぐ為の試みを指すらしい。

この、“サスティナビリティと社会において責任ある行動をとる”という企業精神に基づき、コーチ･ジャパンは、「リバース･プロジェクト」とのエクスクルーシブなコラボレーションを実施。

内容は、「COACH」（コーチ）のNY本社にあるワークショップ（工房）に眠っていた廃材や未使用の素材をアートピースやファニチャーへのリサイクル。作品は一般に展示され、東北復興に役立つ寄贈先をホームページ上で募集するなど、サスティナビリティへの賛同を広く訴えかけていく。

今回のコラボパートナーである「REBIRTH PROJECT」（リバース・プロジェクト）とは、“人類が未来の地球に生き残るためのプロジェクト”という伊勢谷友介氏の発案に基づいて、2009年に設立された株式会社。

“地球環境や社会環境を見つめ直し、未来の暮らしを新たなビジネスモデルとともに創造する”ことをテーマに、建築廃材を再利用した家具やアート作品の製作、デッドストックに新たなデザインを施したリメイク・デニムなど、企業との連携企画もこれまでにも多数行なっている。

今回のコーチ・ジャパンとのコラボでは、「コーチ」の工房から出る廃材や未使用のレザーやハードウェアを再利用し、“TRUS KNOT（トーラスノット）”と名付けられたアートピースと、レザースツール、ベンチを制作。

この特徴的なデザインである“トーラスノット”の幾何学的な結び目円環構造は、現代に必要とされる多様化されたサスティナビリティを象徴しているかのようである。

そして、7つのパーツは全く同じ形で構成され、「コーチ」のアイコニックなターンロックとブラスチューブで繋げられているらしい。このターンロックとは、元々、50年前まではコンバーチブルカーのルーフトップを留めるための金具だったもの。そこから着想を得て、今の時代に、「コーチ」のアイコニックなハードウェアとして蘇ったという。

新たな目的を与えられた素材の“リバース”（再生）を表現するアートピースは、「コーチ」のビジョンである機能的でモダンなデザインにも共鳴するものなのだ。

今回制作された“トーラスノット”のアートピースは、2012年6月20日（水）から6月24日（日）まで、表参道のスパイラルガーデン（東京都港区南青山5-6-23）で一般公開され、ホームページを通して東北復興に役立つ寄贈先を募集するとのこと。

ファニチャーは後日オ ークションにかけられ、売上の全額が「Arts for HOPE」（ http://artsforhope.info/ ）へ寄付される。また、一般公開中に集まった寄付金は、震災で心に負担を抱えた方々を対象に、「アート」やものづくり通したコミュニケション活動費用とて役立られる。

なお、このコラボプロジェクト「COACH × REBIRTH PROJECT – reimagine. reinvent. renew.」における作品、イベント、寄付などの情報は、コーチ・ジャパンの公式サイト（ http://japan.coach.com/rebirth ）で閲覧可能だ。

ちゃんと地球の将来のことも考えられる男って、カッコイイかも。

Text by Takafumi Hojoh