「コモン スウェーデン」が、日本のおしゃれ男子から注目される理由
ロンドンを拠点とする「CMMN SWDN(コモン スウェーデン)」はメンズノンノが今、最も推していると言っていい新鋭ブランドだ。
2012年にスウェーデンで誕生した同ブランドのデザイナー、セイフ・バキールさん&エマ・ヘドルンドさん夫妻への独占インタビューが実現した!
──お二人の来歴と、ブランド設立の経緯を教えてください。
セイフ・バキール:私は、イラク生まれのスウェーデン育ち。父親がアパレル工場を営んでおり、大学はロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業しました。
エマ・ヘドルンド:私は生まれも育ちもスウェーデン。父がミュージシャンで、母はアーティストでした。ロンドンのセントラル・セント・マーチン大学卒。セイフとは、クラスメイトがハウスメイトだったことから出会いました。お互いに成績は優秀で、卒業コレクションでは二人ともに両校のオープニングを飾ることができましたね。
エマ:卒業後は「ウーヨンミ」で経験を積み、カニエ・ウエストのデザインスタジオで現「オフホワイト」ディレクターのヴァージル・アブローと働いたり。
セイフ:2012年に、エマと「コモン スウェーデン」を立ち上げて独立しました。
──ブランド名の表記が、“COMMON SWEDEN”ではなく“CMMN SWDN”である意図は?
セイフ:タイポグラフィの表現として、子音だけの配置がバランス良く見えると思いました。
──2014年に、英国の「NEWGEN Men」に選出されました。
セイフ:受賞した同年の秋冬から、ロンドンコレクションに参加しています。学校の同窓である、J.W.アンダーソンともよく顔を合わせますよ。
エマ:今はスウェーデンから移って、ロンドンのハガーストンというクリエイターが多く住む街にアトリエを構えています。
──今春夏アイテムのテーマは?
セイフ:“ダスティピンク”という、かすれたピンク色がキーカラー。モロッコの旧市街“メディナ”の壁を意識しています。
エマ:モロッコには昨年2月に旅をして、そのエキゾチックなムードに打ちのめされました。朝市の色彩にもインスピレーションを得て。あんなにカラフルな日常があるなんて!
──来日して、日本の男子のイメージはどうですか?
エマ:表参道を歩いて気付きました、日本の若い男性はスウェーデンの男性にタイプが似ていますね。派手な外見ではないけれど、個性を内に秘めていると思いました。
セイフ:国籍を想定はしていませんが、「コモン スウェーデン」がシンパシーを得られている理由かもしれませんね。
Photos by Takahiro Michinaka
Interview&Text by Takafumi Hojoh