基本性格
一度決めたことは
生涯をかけて達成する人
趙の新三大天筆頭の大将軍。類いまれな才知を持つ軍略家であり、常にラスボス的な存在として秦国の前に立ちはだかる李牧。ただ司馬遷は『史記』の中で李牧を「守戦の名将」と記しているように、決して好戦的、攻撃的な性格ではない。そんな李牧タイプのキミも、おっとりとした穏やかな印象なはず。ただ畢宿の「畢」の字は“畢生”(終生)に通じ、一度決めたことは一生をかけて頑張る強い信念と持続力の持ち主だ。スピードはあまり出さず、何事も時間がかかるが、重い荷を引く牛車のように、動きだせば、大勢を引っ張る大きな力を発揮。ひとつひとつ目標を実現していく確実さと粘り強さが身上。ただし頑固で、どこでも自己流を貫くと予想もしないところに敵をつくる恐れがあることは忘れずに。
李牧タイプってこんな人
逆境に屈しない粘り強さ
合従軍の参謀として参加した秦国攻めに失敗。一時的に左遷されたりする描写もあった李牧。畢宿は、気力も体力も強靭(きょうじん)なので、逆境に陥っても、それをバネにすることができる。自分を信じて何も変えずに周囲が変わるのを待って捲土(けんど)重来を期すのか、信念や目標は曲げずとも、やり方を柔軟に変えるのか。畢宿の復活には、そこを見誤らないことが大事になってくる。
やると決めたら徹底的にやる
畢宿は、やり始めたことは簡単には諦めない。あの手この手で取り組んで、その目的達成率の高さは27宿の中でも一、二を争う。そして自分が「OK」と思うまでは、周囲が「やりすぎ」と思っても手綱を緩めない。温和な印象なので目立たないが、自分がやりたくないことには手を出さず、やや自己中心的。意外な相手から攻撃を受けるときは、そのへんに一因があるかも。
ムダな戦いはしない
黒幕となった秦国攻めの合従軍の結成も、秦王・政(せい)の中華統一構想の阻止に動いたのも、常に李牧は、自国の犠牲を最小限に収めたいという思いで戦っている。 そんな畢宿は基本的には平和主義者で保守的。自分が力を持って、できれば戦わなくてすむようにしたいと 思って、何事も頑張る。その意味では見かけより権力欲は強く、一度、手にした立場や力には執着する。
とことん対決ではスピード感
の違いで差をつけられる
やり始めたらとことんやる、一途さと諦めの悪い粘り強さでは、27宿中、畢宿と尾宿が双璧。そんな尾宿の蒙武の性質を利用して、畢宿の李牧は秦軍を追い詰め、王騎を討ったけれど、この2宿の違いはスピード感。畢宿は何事にも時間がかかるので、準備期間がないと素早く動く尾宿に負ける。また尾宿は権力欲や執着心は小さいので、よくも悪くもそこで運命が分かれる。