11/19(土)銀座、渋谷、新宿店で10時から、大阪・戎橋2号店では12時から「VERSACE for H&M」発売
日本では川久保玲やランバンとのコラボが印象的かもしれない。が、ワールドワイドな視点で見ると、やはり「H&M」初のゲストデザイナーに選ばれたカール・ラガーフェルドが最大級のインパクト。
それまでのファッション業界の常識を覆し、超巨大アパレルと業界の大御所が手を結んだのだった。日本に「H&M」が上陸(2008年7月)する4年も昔のコラボだ。
そして2011年11月、「H&M」が擁するゲストデザイナーの歴史がまた刷新。
ミラノ・コレクションブランドの「ヴェルサーチ」が加わった。
11月17日(木)、数量限定スマッシュコラボ「VERSACE for H&M」が、「H&M」の世界約300店舗で販売される。日本でも、同日にオープンを控えた大阪の「H&M」戎橋2号店オープニングVIPパーティ(招待制)で先行発売。
その後、本格的に、11月19日(土)から東京の銀座店、渋谷店、新宿店で午前10時から、大阪・戎橋2号店で12時から一般販売される。
デザインは、「ヴェルサーチ」ならではのセンシュアルなノリを踏まえつつ、カジュアルに乗せたヴィヴィッドカラーやオリエンタルなプリント柄、アニマル柄などのレザーウエア、シャツ、パンツ、Tシャツ、パンツ、ホームコレクション、帽子やベルトなど小物も含めたトータルコレクション。もちろんレディスもある。
そのどれもが、「H&M」ならではのバリュー価格に抑えられている。
19日のグランドオープンを控え、11月17日(木)にVIP招待客を集めて「H&M」戎橋2号店で開催された「VERSACE for H&M」先行発売会では、メイン商材は瞬く間に完売したという。
そしてもうひとつ。
今回のコラボで登場したアニマルプリントの多くは、現デザイナーのドナテッラ・ヴェルサーチが生み出した意匠ではなく、「ヴェルサーチ」創始者である兄のジャンニ・ヴェルサーチ(1946年12月2日~1997年7月15日)が手掛けたデザインアーカイブとのこと。
今からおよそ20年前の1991年秋、ドナテッラがまだ兄のアシスタント時代の、スーパーモデル全盛時代の、日本はバブル後期の、「GIANNI VERSACE」1992年春夏ミラノ・コレクション(プレタポルテ)で披露されたアニマル柄なのだ。
もしかすると、お父さんが知っているかもしれない至極ムネアツなアーカイブデザイン。
こちらYouTube。参考までに。
最後にもうひとつ。
今回のコラボとは関係無いのだが、11月15日、フランス・オートクチュール協会(The French Couture Federation)は、2004年1月を最後に休止していた「Atelier Versace」(アトリエ ヴェルサーチ)のパリ・オートクチュールコレクションへの復帰(来年1月)を公式発表した。
オートクチュール(クチュール)とは、大雑把に言うと、1点モノのドレスクリエイションのこと。パリ・オートクチュールコレクションは洋裁技術の最高峰を競うプレゼンテーションの場となっており、各メゾンの顧客には世界中のVIPが名を連ねている。
ミラノやパリ、NY、東京などで開催されるコレクションのルックを見て、僕らが一般のお店で購入している洋服は、プレタポルテ(既製服)と呼ばれているものだ。
超巨大アパレルとのコラボレーションの次に、美の聖地・オートクチュールの世界で再チャレンジするドナテッラ・ヴェルサーチ。
これだからファッションは面白い。
繰り返しになるが、「VERSACE for H&M」の発売は、11月19日(土)は銀座、渋谷、新宿店で10時から、大阪・戎橋2号店では12時から。
店内は混雑が予想されるが、紳士的な振る舞いとスポーツマンシップに則った行動で、是非、時代の証をゲットしてもらいたい。
発売日:11月17日(木)より「H&M」世界約300店舗。11月17日(木)大阪・戎橋2号店オープニングVIPパーティ(招待制)で先行発売。11月19日(土)10時から銀座店、渋谷店、新宿店、同日12時から大阪・戎橋2号店ほか/問合せ先:H&M カスタマーサービス(03-5456-7070)
Text by Takafumi Hojoh